旧丸山変電所へ

峠を下り、先週「猿の命」(笑)を撮影した坂本宿にある「峠の湯」に車を駐め、そこから「アプトの道」を歩いて旧丸山変電所を目指します。
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ここは元信越線の上り側の線路を、整備して遊歩道として蘇らせたものです。
路面に見えるのは当時のレール。頭上には架線もそのまま残っています。

旧丸山変電所跡ですが、横川駅の近くにレンガ造りの廃墟が有ったのを、信越線で碓氷峠を越えた事がある方なら、一度は目にされたことがあると思います。

碓氷峠が電化される際に、地形的な問題で峠の麓(横川側)と頂上(軽井沢側)に変電所を設けることになり、横川側に建設された火力発電所から地下ケーブルで、それぞれ2つの変電所に電力を供給し、峠を走る列車に供給されていました。
軽井沢側にあった変電所は既に存在していませんが、この丸山変電所だけは取り壊されずに使命を終えた後も、建物だけがそのまま残されていました。

レンガ造りのモダンな感じの建物だったようですが、手入れもされずにずっと放置されていたため、窓は割れ屋根は抜け落ち、壁は崩落・・・取り壊されるのは時間の問題という感じで、一部の廃墟ファンから絶大な指示を得ていたくらい、ひどいものででした。
その廃墟ぶりが目に留まったのか、某ビジュアル系バンドのPV撮影で無断使用され、問題になったりしました。

数年前に大規模な復元工事がされ、現在は綺麗な外観になっているようですが・・・。

「アプトの道」を15分ほど歩くと、前方に建物が見えてきます。

大改造で・・・


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なんと言うことでしょう!!(爆)

あの廃墟が、こんな美しい外観に大変身!(汗)

こちらのサイトに当時の状況が詳細に紹介されています。
碓氷峠鉄道施設 ~ 旧丸山変電所
廃墟系 ~ 信越本線丸山変電所跡 (1998年09月)


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すっかり綺麗になってしまって、当時の面影がまったくありませんね。

変電所は2棟構成で軽井沢側の機械室に2基の回転式変流機が備え付けられ、横川火力発電所から送られてきた電力を直流に変換し、列車に供給していました。
隣の蓄電池室には蓄電池が並べられ、回転変流機から送られてきた電力を蓄電し勾配を上る電気機関車が運転される電力を補ったりしていたそうです。

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こちらは機械室の内部。
修復時に取り外したオリジナルの窓などが内部公開展示用に保管されていました。
当時の回転式変流機などの変電設備が保管されていないのは残念ですが、さすがにそう言った保安機器類はそのままにして置けませんからねえ。

それと綺麗になった表側に比べ、裏側にボロボロな部分が残されているのは何とかならなかったのでしょうか?

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こちらは蓄電池室に接する側の壁面。

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そしてこちらが蓄電池室の壁面。

デザインが微妙に異なるのがオシャレですね。

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しばらく建物の周りをウロウロしながら撮影をしていたらトロッコ列車がホームで停車し、続々とカメラを持った乗客が降りてきました。
先程までシーンと静まりかえっていた建物の周りが、一気に賑やかになり、みんな思い思いの構図で撮影をされていましたが、5分ほどすると、乗客は再び列車に乗って鉄道文化むら方面に下っていきました。

乗客に間違えられて、「早く乗って下さ~い!」と車掌さんに呼ばれたりしましたが(^^;;;


再び静まりかえった建物を撮影開始。
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こちらは機械室の軽井沢側の壁面。
中央の10個の穴からケーブルが引き込み(引き出し?)されていたようです。

ん?良く見れば・・・

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月が出てました。(^.^)
レンガ作りの歴史的文化遺産とコラボはいかが?

などと撮影していたら、雨がパラパラとしてきたので、そろそろ帰りましょう。

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信越線が走っていた当時、ここを通るたびに朽ち果てた哀れな姿を見ていた1人として、こうした歴史的にも貴重な建物が見直され、修復工事により蘇った事は、大変喜ばしいことです。
まあ、ちょっと綺麗にしすぎた感がありますが、廃墟のまま放置されるよりはマシでしょう。
出来ることなら内部も公開して欲しいのですが、心ない方が多いですからねえ。
当面は期間限定で一般公開と言った形でしかムリでしょうね。


そう言えば先日、こんなニュースが飛び込んできました。

熊本から安中へ『回転変流機』 観光の目玉へ期待大きく

2007年11月21日 東京新聞

 安中市松井田町の国重要文化財「旧丸山変電所」内で、廃線となった旧JR信越線横川-軽井沢駅間の列車を動かした国内最古級の「回転変流機」の同型機が二十一日、熊本市から安中市へ寄贈される。当面は同町の碓氷峠鉄道文化むらに展示されるが、一帯の「碓氷峠鉄道施設」が世界遺産に登録される数年後に合わせて変電所内に移動させる案もあり、観光の目玉になりそうだ。 


こちらでも地元のテレビで放送されたのですが、安中市職員の萩原豊彦さんが、ずっと同型機を探していたのですが、今年二月に熊本市の大江変電所にあった変流機が移転とともに役割を終えるのを知り、何度も熊本市に足を運んで譲渡してもらえるよう交渉したのだそうです。
大江変電所も、荻原さんの熱意に応え、無償で譲渡することが決まり、この度、横川の「鉄道文化むら」に運び込まれたとのことでした。
将来的には旧丸山変電所の土台に設置し、できることなら回転した状態で展示をしたいと言う事でしたが、つい最近まで現役で活躍していた変流機ですから、そのような動的展示が出来れば面白いでしょうね。

この記事へのコメント

  • 作太郎

    なんということでしょう(驚)
    Deepskyさんのブログはいつきても楽しいですね。
    ビフォーアフターかと思いました(笑)
    >横川駅の近くにレンガ造りの廃墟
    よく覚えてますよ。新幹線になってからあの風景が観れないのと釜飯をフォームに買いに走れなくてとても残念です(笑)。
    2007年12月16日 17:39
  • DeepSky

    作太郎さん。
    松谷卓さんのメロディーと、加藤みどりさんのナレーションが聞こえてきましたか?(笑)
    釜飯は信越線が走らなくなった今でも食べたくなる逸品ですよね。
    私も作太郎さんも、すぐ近くで購入することが出来ますが、そう思うとなかなか買いに行かないものですよね。(苦笑)
    2007年12月16日 19:50
  • 432R

    「ちゃらら~ん ちゃらら~ん・・・」と 「あの 曲」が 頭の中を 流れて きました!(爆)
    「古いものを 残す」・・・・ いいことです! 
    私の 近くでも・・・・ 古い家が どんどん 新しく なって いって・・・・ 最後に 残るのは・・・・・「貧乏な 我が家」・・・だけか?(でも・・・「価値」は ありませんから・・・「ビフォアーアフター」でも 頼むかな?)
    2007年12月17日 09:13
  • RAG

    また私が好きそうなデザインで(汗)
    えぇ~此方には車で来れないんです
    よね?残念です(笑)ライトアップ
    したりすると良い雰囲気かも?月との
    コラボはD様らしい良い絵ですねぇ~
    2007年12月17日 20:35
  • DeepSky

    432Rさん。
    何でも壊して新しくすればいいって物ではないですよね。でも、一般的には歴史的に重要だとか、貴重だとか、何かハクが付かないと残されないのはどうしてでしょうね? 明らかに建物よりも土地が目当てなのが見え見えです。

    RAGさん。
    残念ながら車では来られないんですよ。別々に撮影して合成して下さい。(笑)
    そうか! ライトアップも良い雰囲気になりそうですね~。安中市に提案してみようかな?
    2007年12月17日 23:24

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